子どもに最適な保育所や幼稚園、認定こども園を見つけることは難しいと感じていませんか?
各家庭において、限られた時間の中で理想の園を選ぶことが大きな課題となっています。
どれを選んで良いのか、どの園が自分の子どもに合っているのか、その判断基準が分からないと感じている方も多いでしょう。
私たちは判断基準を絞らなかったために、時間に余裕がありませんでした。
この記事では、皆さんがお悩みになる「保育所・幼稚園・認定こども園を選定するポイント」を明らかにし、安心して選べるようなヒントを提供します。
ぜひ、最適な園を見つけるために情報を活用してください。
- 保育所・幼稚園・認定こども園の特徴がわかる
- 見学や説明会で確認する内容がわかる
保育所・幼稚園・認定こども園の種類と特徴
保育所
保育所は、就労や学校、病気などで保護者が子どもを預けることができない場合を対象に、0歳から就学前の子どもを預かる施設です。
保育時間は長く、残業や夜勤など柔軟に対応できるのが特徴です。
なお、保育所には複数の種類があります。
その中でも認可保育所は、全国共通の保育所保育指針が適用されていることから安心のイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?
認可保育所というのは、施設・衛生・防災・食事・有資格者・職員配置などについて、法律上の基準を満たすことで認定されます。
保育所には認可のほか、認可外・認証などの地域毎に定めた名称を含めたさまざまな形態がありますので、検討先がどのような種類であるか、一度ご確認いただくことをおすすめします。
保育所を選定する際の主なメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
長時間保育に対応している 休日の預け入れが可能であることが多い 認可の場合は、施設や有資格者の配置基準が明確なので、一定の保育が担保されている 認可外の場合は、保育ニーズに応えるだけの柔軟性がある | 定員が決まっており、特に認可は人気が高いため希望した園に入れない場合がある 認可外の場合は保育料を施設に納付するため、バラツキがある |
保育所の特徴に当てはまる方
- 共働き家庭などで、お迎えできる時間帯が夕方以降になる方
- 預け入れ時間帯の柔軟性を求める方
- 3歳未満の預け入れを希望される方
幼稚園
幼稚園は、教育を重視する施設で、3歳から就学前の子どもを対象にしています。
保育所と違い、午前中のみのプログラムが主体で、午後や長時間の保育に対応していないところも多いです。
その教育の内容は、全国共通の幼稚園教育要領に基づいています。
具体的には、子どもたちの年齢に合わせた遊びを通じて、学びや成長を支えるような教育を行うことです。
文部科学省によると、3歳から小学校就学前の時期は、遊びを大切にすることで、その後の学びや創造性が豊かになるとの記載があり、教育課程に基づいた「遊び」中心の活動が期待できます。
幼稚園を選定する際の主なメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
遊びを通じた学習活動が豊富 小学校へ進む前に必要な社会性が身に着く | 午前中のみのプログラムが比較的多い 利用できる年齢は3歳から |
幼稚園の特徴に当てはまる方
- 教育課程に基づいた教育を希望される方
- 終了時刻に合わせてお迎えに行ける方
認定こども園
認定こども園は、保育所と幼稚園の良いところを取り入れた新しいタイプの施設です。
就労や学校などで保護者が子どもの世話ができない0歳から就学前の子どもを預かります。
教育にも重きを置きつつ、保育所のように長時間の保育にも対応します。
新しいタイプの施設としては、通常の保育所・幼稚園の機能に、認可・認定された「就学前の教育・保育を一体として捉え、一貫して提供する枠組み」が加わりますので、この点がほかと異なる特徴と言えます。
具体的には、以下の機能が加わります。
- 就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能
(保護者が働いている、いないにかかわらず受け入れて、教育・保育を一体的に行う機能) - 地域による子育て支援を行う機能
(すべての子育て家庭を対象に、子育て不安に対応した相談活動や親子の憩いの場の提供などを行う機能)
認定こども園には、地域の実情や保護者のニーズに応じた複数のタイプがあるため、どのような指針の園なのかは一度ご確認いただくことをおすすめします。
認定こども園を選定する際の主なメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
教育と保育、両方が受けられる 長時間保育に対応している | 人気が高いため、入園できない可能性がある 費用が幼稚園より高くなることがある |
認定こども園の特徴に当てはまる方
- 教育課程に基づいた教育と保育の両立を希望される方
- 共働き家庭などで、お迎えが夕方以降になる方
保育所・幼稚園・認定こども園の比較
保育所 | 幼稚園 | 認定こども園 | |
---|---|---|---|
管轄 | 厚生労働省 | 文部科学省 | 内閣府 |
特徴 | 就労などのため家庭で保育できない乳幼児を保育する児童福祉施設 | 小学校以降の教育の基礎を培うための幼児期の教育を行う学校 | 幼稚園と保育所の機能や特長をあわせ持ち、地域の子育て支援も行う施設 |
対象年齢 | 0歳から | 3歳から | 保:保育所を参照 幼:幼稚園を参照 |
保育認定 | 2号認定・3号認定 | 1号認定 | 幼:1号認定 保:2号認定・3号認定 |
開園時間 | 夕方までの保育のほか、園によっては延長保育を実施しています。 | お昼ごろまでが主流で、最近は長時間の保育を提供するところもあります。 | 保:保育所を参照 幼:幼稚園を参照 |
園の選定に際して、確認したい5つのポイント
先ほどは園の特徴についてまとめましたが、こちらでは、どの園を選択しても必ず確認してほしい事項をまとめました。
例えば、給食がある園は基本的にお弁当を作る必要がありませんし、オムツのサブスクリプションに対応している園はオムツを持っていく必要がありません。
このように、園の特徴で親の負担に違いがあります。
特に共働き家庭などの時間を有効活用したい家庭にとっては、大きな負担軽減につながると考えますので実体験を交えて紹介します。
1.場所とアクセスの確認
まずは、「立地」から検討しましょう。
通勤や通園ルートを考え、アクセスが良い場所にある施設を選ぶと、毎日の生活がぐっと楽になります。
また、公園や自然が近くにある施設は、子どもの体力づけや五感を育むのにも役立ちますし、外遊び・遠足で利用されることがありますので、併せて確認することをおすすめします。
2.教育方針を理解する
施設ごとに異なる教育方針は、子どもの成長に大きく影響します。
保育所は育児を中心に、幼稚園は教育を重視し、認定こども園は両方の要素を含んでいます。
自分の育てたい価値観と合致しているか、見学や説明会がありますので事前に確認しましょう。
3.指導者の対応をチェック
子どもたちが毎日接する指導者の対応は、その施設の質を示す一つの指標です。
子どもに対する接し方や、保護者とのコミュニケーションの取り方、困った時の対応などをチェックしてみましょう。
見学や説明会などで、直接お話をしたり、どのように過ごしているのかを確認することをおすすめします。
4.設備と環境を見極める
清潔感のある施設、十分な遊び場や自由に動き回れるスペース、それぞれの子どもの成長に合わせた教材や玩具があるかどうか、これらをチェックしましょう。
設備や環境は、子どもが安全に過ごす上で重要です。
遊び場の広さや設備、衛生状態、食事の内容などを見極め、子どもが健康に成長できる環境かどうかを確認しましょう。
例えば、園の駐車場でタバコを吸っている方がいたとしたら、そこに預けたいと思えなくなる理由の一つになるかもしれません。
細かな視察は難しいと思いますが、苦情の件数や処理具合を確認することで園の対応能力が確認できます。
5.保護者とのコミュニケーション
施設・家庭間の連携は、子どもの健やかな成長を支えるためには不可欠です。
連絡帳の使い方や、保護者会などの情報交換の場の有無など、保護者とのコミュニケーションを重視するかどうかを確認しましょう。
日々の子どもの様子を丁寧に伝えてくれるか、困った時に相談しやすいかなども大切なポイントです。
園を安心して選ぶためのヒント
最後に、覚えておいていただきたいことが1つあります。
それは、「完璧な園は存在しない」ということです。
大切なのは、子どもが笑顔で過ごし、親が安心して子どもを預けられる場所であること。
どんなに素晴らしい施設でも、子どもや家庭に合っていなければ意味がありません。
この記事では、園の選定に際して役立つポイントを5つご紹介しました。
これらを参考に、子どもにとって最適の保育環境を選択していただければと思います。